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学びの流れ(1〜4年次)

工業化学は、物質や材料の開発から製造、触媒や製造工程、そして、廃棄物処理、再資源化など、モノのライフサイクルすべてに関わる化学のこと指します。工業化学科では、基礎教育と実験・演習を重視し、活発な研究活動を通じて、実力のある研究者、化学技術者の養成を目指します。

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専門教育

共通部分

化学に加え、物理学、数学の授業科目をバランス良く学習することによって基礎学力を身につけ、専門科目の学習と卒業研究に備える。

3年次3月ごろ所属する研究室を決定
卒業研究

無機・分析化学分野

無機化学の基礎理論から先端材料や触媒といった応用までの知識を身に付ける。分析化学の基礎理論から最先端の分析法までを段階的に理解する。

有機化学分野

有機化合物の基礎的な性質や合成法から有機機能性材料への応用と資源・エネルギーや環境との関連までを段階的に学ぶ。

大学院

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物理化学分野

物理化学の知識及び実験手法を習得するとともに、物理化学的観点から、「もの」や「事象」を考察できる能力を身に付ける。

化学工学分野

化学工業における製造プロセスやプラントの設計・開発に関わる学問である化学工学について学ぶ。

教養教育

5つの科目群

  1. 1.自然を学ぶ科目群
  2. 2.人間と社会を学ぶ科目群
  3. 3.キャリア形成を学ぶ科目群
  4. 4.外国語を学ぶ科目群
  5. 5.領域を超えて学ぶ科目群

学びのPoint

  • 基礎と応用をバランスよく考慮したカリキュラム
  • 専門基礎のほかに化学英語やコンピュータ教育にも注力
  • エネルギー、資源、環境などのテーマに取り組む
  • 実力ある研究者、化学技術者の育成のため、実験や演習を重視した授業構成

1年次

化学についての講義を通して「ものづくり」への興味を喚起

物質と化学、エネルギーと化学、環境と化学など多面的な目から見た化学についての講義を通して、学生の知的好奇心を刺激し「ものづくり」への興味を喚起させます。また、理論化学の基礎である熱力学を中心に、物質の性質を支配している理論の美しさに興味を持ってもらい、物理学、数学などの基礎科目、さらに、後半からは物理化学、無機化学及び有機化学に関する基幹的な科目を配置し、これらの科目の緊密な関係を学生自身が理解できるように指導します。工学倫理や英語と日本語のコミュニケーション能力を養う科目、文科系科目なども用意しています。

2年次

「ものづくり」に必須な工学的センスを養う科目を導入

物理化学、無機化学、分析化学、有機化学等の専門分野への興味を誘う科目を設置し、「ものづくり」に必須な化学システム工学など工学的センスを養う科目を導入します。これらの講義を通して専門分野への興味を固め、情報メディア処理能力、学際分野開拓能力等、技術者・研究者として不可欠な幅広い能力を養成します。

3年次

細分化された専門科目をアラカルト方式で選択し実践的に学ぶ

基礎学力の付いた学生をより高度な専門課程へと導くため、より細分化された専門科目を用意しています。学生はアラカルト方式で選択し、応用面の各種化学を実践的に学びます。また、実験を多く実施することで、実際の物理的、化学的現象を体験することを通して、これまでに学んだ理論や知識がより確かなものになるように導き、技術者・研究者としての基本的スキルを修得してもらいます。さらに、企業等の研究者による特別講義を開講して最先端の技術の一端を経験させ、フロントランナーとしてあるべき化学者・化学技術者の姿についても考えていきます。

4年次

工業化学分野の先端的な理論と技術を実践的に研究

技術者・研究者に向けて、3年次までの学部教育を統合し、工業化学分野の先端的な理論と技術を実践的に研究、修得していきます。卒業研究または工業化学特論を学部教育における最も重要な科目として捉え、与えられたプロジェクトにおける問題の発掘能力、創造的な解決能力、専門家と非専門家からなる聞き手に対して結果を報告する能力等を養います。

学科のPush

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カリキュラム・授業紹介・単位

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1年次から4年次までの専門教育のカリキュラム詳細と卒業に必要な単位について、また、学科にとって重要な授業もいくつかピックアップして紹介します。

施設・設備紹介

共通機器室・NMR室

共通機器室・NMR室に設置されている装置は、いずれも⼤学の共通設備で⼯業化学科以外の学⽣も利⽤可能です。
ICP発光分析装置(SPECTRO ARCOS MV130)/核磁気共鳴装置(AV400M/Bruker Biospin、AVANCE NEO400[BRUKER])/⼩⾓X線回折装置(UltimaⅣ/リガク)/透過電⼦顕微鏡(JEM-2100[HR])/顕微レーザーラマン分光装置(NRS-3200)/分光エリプソメトリ(M-2000V-SUT)など、さまざまな装置が揃い、学⽣や院⽣などに活⽤されています。

学⽣実験室

⼯業化学科の学⽣が使う学⽣実験室には、無機化学/有機化学/分析化学/物理化学/化学⼯学といった各専⾨的な化学の実験を実施できる環境が整っています。また、化学だけでなく、⼒学から電磁気学といった幅広い物理の実験も可能で、第⼆実験室の各実験台には、(キャノピーフードと呼ばれる)局所排気装置が設置されており、安全性の⾼い環境で実習ができます。さらに企業のプロセスエンジニアの教育にも使われているプロセスシミュレーターや配管ソフトを使って⼯場スケールの実験、充填式蒸留やガス吸収といった⼤型の器具も⾃らが運転して実験を⾏います。

フリースペース(研究棟6F)

⼯業化学科の研究室並びのフリースペースは、学⽣たちが授業の合間などに活⽤できる憩いの場です。飲⾷も可能なのでランチをしたり、グループで雑談をしたり、時には⼀⼈で⾃習をしたり、就活のオンラインで利⽤したり、各々⾃由に使っています。研究棟6Fに位置し、ガラスに⾯しているため明るく景⾊を楽しむこともできます。学部の4年⽣や院⽣など、研究室に所属している⼈の利⽤が多く、実験の息抜きをする、ホッとできる場所にもなっています。

学生の1日